発酵

醤油は発酵食品です♪ー昔ながらの製法のものを選ぼう!

発酵食品人気が続いていますね。しかし、何がいいか分からない、いつも同じものでは飽きる、結構高い...とお悩みではありませんか。

そんなあなたに、醤油をおすすめします。大きくて近代的な工場で作られた醤油ではなく、昔ながらの木桶やタンクで作られた醤油です。

これらの醤油には、健康の秘密がいっぱい詰まっているのです。

また、醤油なら料理にはたいてい使うことになり、献立に困ることなく取り入れることができます。

私は兵庫県在住ですが、近くにたつの市があります。ここは、淡口醤油発祥の地ですが、醤油蔵や麹屋さんが今でも残る発酵どころです。

老舗の醤油メーカーや麹屋さんが、仕込み場などの見学にも気軽にさせてくれて、今では多くのファンでにぎわっています。

脇坂家5万石の城下町で見て、聞いて、味わった醤油に関するあれこれを紹介します。

この記事を読むと、醤油と発酵の関係がよくわかり、こんな醤油をぜひ使ってみたいと思いますよ。ぜひ、最後まで読んで下さいね。

醤油は発酵によって作られる

醤油は、発酵食品です。原材料に、麹菌を付けて発酵、熟成させてできるのです。

発酵食品を取り入れようと、ヨーグルトやチーズ、キムチなど色々試しているけど、飽きてくるし、毎日だと結構お金もかかりますよね。

そんな時に、調味料である醤油を使ってみましょう。塩分が気になる人もいるかもしれませんが、料理には必要な調味料です。

薄味でいいので、日々の料理に使っていきましょう。

醤油の原料

醤油は、大豆、小麦、塩から作られます。そして、醤油づくりに欠かせないのが麹菌です。

それぞれ、どんな役割があるのでしょうか。

醤油の原料

  • 大豆...主原料でうまみのもとになる。アミノ酸に分解される。
  • 小麦...香りや甘味のもとになる。麹菌の作用する面積を増やす。
  • 塩...塩水として使われる。大豆や小麦と混ぜ合わされ、もろみとなる
  • 麹菌...大豆や小麦に付けて、種麹となる。そして、発酵を促す。

醤油づくりの流れ

醤油づくりは、味噌に比べると少し手順が多くなります。

昔は、味噌だけでなく、醤油も家で作る家庭もあったとか。これから、醤油づくりの手順を紹介します。

みなさんは、道具があるとして、醤油づくりができると思うでしょうか...

醤油づくりの手順

  1. 大豆を蒸し、小麦を炒る
  2. 製麹...蒸した大豆と炒った小麦に麹菌を付けて、しょうゆ麹を作る
  3. 醤油麹を食塩水と混ぜて、もろみを作る
  4. 圧搾...もろみを布で包んで醤油を絞る
  5. 火入れ、ろ過
  6. 瓶詰め

麹菌は塩や熱に弱い

麹菌は、発酵によって酵素を生み出します。大豆の蛋白質をアミノ酸に分解します。

こうして、醤油はおいしくなるのです。

麹菌の役割は、酵素を生み出すことです。そして、酵素がしょうゆをおいしくしてくれます。

醤油麹を作ったあと、食塩水と混ぜてもろみになります。

このとき、一時的には活発に発酵・熟成のために働きますが、最終的には死滅します。

発酵で生成された酵素が醤油をおいしくしてくれる

麹菌は、塩分に弱いですが、食塩水と混ざってもろみになったら、役割を終えます。

ここから、麹菌は生み出した酵素の出番です。酵素が、アミノ酸などのうまみを作り出してくれます。

こうして、醤油はおいしくなるのです。

醤油がおいしくなる秘密♪昔ながらの製法だから...

兵庫県たつの市にある末廣醤油。秋になると、オータムフェスティバルというイベントがあります。

そのときに、工場の見学や味見をさせてくれます。

もろみを布に乗せて、しょうゆを絞る作業(本記事のアイキャッチは、末廣醤油さんの工場のものです)は、見ごたえがあります。

そのほか、自社製品と市販の醤油の味見でどちらが末廣醤油かを当てるという試みもありました。

この味見が、私のキッチンの調味料の品質を上げるきっかけになりました。

それ以降、みりんも醤油も酒も塩も、昔ながらの製法のものを使っています。

末廣醤油のおいしさの秘密

末廣醤油の近くに、大きくて有名な醤油メーカーがあります。近隣の市町村の小学生は、バスに乗ってその醤油メーカーに見学に行きます。

私も、40年くらい前に行きましたね(笑)。大きな銀色のタンクがたくさんありました。覚えているのはそれくらいですが...。

その醤油メーカーでは、脱脂大豆を使い、熟成期間は4か月で出荷されます。

末廣醤油では、丸大豆を使用しています。そして、熟成期間は1年半。

両方味見をしましたが、全然違うのです。丸大豆だからか、じっくり発酵・熟成しているからかわかりませんが。

また、昔ながらの醤油蔵には、その蔵独自の微生物が住み着いており、味わいか変わると言われます。

小さな工場ではありますが、昔ながらのタンク、木の壁や天井に微生物が残っているのです。

醤油メーカーのように、温度管理ができるタンクもありませんが、じっくり時間をかけています。

それが、おいしさの秘密です。

材料がよいと味もよい

材料とは、大豆や小麦、塩だけでなく、麹も同じことが言えます。

醤油の味は、麹づくりで決まるといっても過言ではありません。

醤油メーカーも、老舗の醤油屋さんも、種麹を付けて発酵を促す工程は同じです。

しかし、自然に任せてじっくり時間をかけて発酵させてつくる醤油に、味はかなわないと思います。

本来、原材料を仕込んで、麹の力で発酵を促して酵素を作っていくわけですが、醤油メーカーでは温度管理を徹底することで、熟成期間を短縮します。

また、丸大豆と脱脂大豆では、味も全然違います。味比べでは、丸大豆のほうが味に丸みがあっておいしかったです。

丸大豆に含まれる脂肪分が味をマイルドにさせ、栄養も残るのです。

そして、丸大豆に含まれる脂肪のおかげで、酸化しにくく、味も落ちにくいという特徴があります。

まとめ

  • 醤油は発酵食品である
  • 大豆、小麦、塩と麹菌で作られる
  • 市販品は、温度管理によって時間短縮されて製造される
  • 市販品は、微生物の添加が必要である
  • 昔ながらの製法・環境で作られる醤油はおいしい

みなさんも、ぜひ昔ながらの製法・環境で作られた醤油を味わってみてくださいね。

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