季節と、発酵と、記録の台所。
手作りの力を、もう一度台所からー
新卒で入った老人ホームは、今では考えられないほど”本物”の台所でした。
たけのこは皮つきのまま茹で、ふきは1本ずつ皮をひき、魚はその日の朝に大阪湾で水揚げされたものを魚屋さんが届けてくれるーそんな施設で私は働いていました。
正直、しんどかったです。
でも、そこで食べたごはんは、どれも”本物の味”がしました。
姫路に戻ってから、別の施設で食べた給食に衝撃を受けました。冷凍のさといもは、
「ぐにゅー」と潰れてしまう。あの頃、土のついたさといもを洗って、茹でて、皮をむいていたことが、どれだけ贅沢だったかを思い知りました。
それ以来、私にとっての「給食」とは、ただの食事ではなく、”手間の中にあるおいしさ”を届けるものとなりました。
最近では、老人ホームでもレクリエーションの一環として料理が取り入れられ、ある施設で梅シロップ作りを体験しました。洗ってヘタをとった梅と砂糖をビンに詰めて、振るだけ。
それだけで、あんなにおいしいジュースができるなんてー初めて飲んだ時の感動は、今でも忘れられません。
元々、マクロビオティックや昔ながらの製法で作った調味料、無農薬の玄米などこだわっていましたが、梅シロップが無添加の本質を教えてくれました。
手間の中にこそ、本当の味があるーそれが、私の台所の原点です。
講 座 案 内
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