このところ、発酵食品ブームが続いていますね。私の周りでも、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を日々の食事に取り入れる人が増えています。
健康のためになにか発酵食品を食事に取り入れたいが、何がいいか迷っているあなた!
私がおすすめするのは、味噌汁です。日本人の私たちにとって、味噌汁はごはんとともに、毎日飲んでも飽きない料理です。
ただし、お味噌はスーパーで売っているものではなくて、自分で手作りすることをおすすめします。
手作り味噌には、メリットがたくさんあるのです。この記事を読めば、そんなメリットが分かります。
そして、一度自分で味噌を作ってみたくなりますよ。ぜひ、最後まで読んで下さいね。
味噌の手作りをおすすめする理由
発酵食品を日々の食品に取り入れたいなら、手作り味噌ですよ!
なぜなら、日本人になじみのある発酵食品の代表と言えるからです。食品群別では、以下のようなものがあります。
食品群別発酵食品 代表例
- 豆類:味噌、醤油、納豆
- 魚介類:塩辛、くさや、かつお節
- 肉類:生ハム、ドライソーセージ
- 乳類:チーズ、ヨーグルト
- 野菜・果物:ぬか漬け、ピクルス、キムチ
- 穀類:日本酒、甘酒、パン、米糀、酢、ビール、みりん
- その他、ウーロン茶、紅茶、チョコレート、コーヒー豆
日本人の食文化からも、取り入れやすい味噌がおすすめですが、その他のおすすめの理由は以下の通りです。
材料がわかる
自分で作るので、材料に何が使われているかがわかりますね。
また、材料の産地にこだわることもできます。
保存料無添加
メーカーが作る味噌には、必ず保存料が含まれていますが、健康のためにはできれば避けたいところですね。
自分で作れば、保存料無添加の味噌を作ることができます。
減塩の味噌を作ることができる
味噌は、塩分の多い調味料です。血圧の高い人は注意が必要ですが、自分で作ることで塩分量を調整することができます。
通常、塩分量10~12%程度がおいしいと言われますが、味噌は保存食でもあるので、一定以上の塩分量が必要です。
最低5%は必要と言われていますので、その範囲内で作ることが可能です。
家族と一緒に熟成の過程を見てみよう
私が味噌づくりにはまったのには、体にいいことのほかにも理由がありました。
それは、味噌が完成するまでの過程に感心してしまったからです。
すべての材料をつぶして混ぜ合わせたものは、無味無臭でした。
それが徐々に色が茶色くなり、芳醇な香りを醸しだし、味もおいしくなるという工程を自分の目でみることができたからでした。
日本の四季や、酵母菌・乳酸菌など発酵に関わる菌の働きや、なぜ寒い時期に作るのかなど、すべてがとても楽しい学びとなりました。
小さなお子さんがいる家庭では、食育にもなりますよ。
味噌の材料
味噌の材料は、たったこれだけです。
- 米糀
- 蒸し大豆
- 塩
市販の味噌には、様々な添加物が含まれています。酒精やアミノ酸です。
酒精は発酵を抑え、アミノ酸はよりおいしくするために添加されますが、手作りならそれらを添加しなくても十分おいしいですよ。
材料はシンプルで、無添加でおいしい。こんなに贅沢なことはありませんよね。
味噌づくりの要【麹の種類】
味噌に使われる麹は3種類あります。麦、豆、米です。
住んでいる地域で使われる麹に違いがあるようです。私は、米麴を使った味噌が好きですね。
それでは、3種類の麹の違いを見ていきましょう。
麦麹
大麦に麹菌を付けて発酵させたものです。九州・四国・中国地方でよく使われています。
九州は温暖で米が取れにくく、麦が盛んに栽培されていました。そのため、麦味噌が作られました。
私は、麦味噌もなかなかおいしいと思います。味が、穏やかな感じがするのです。
そして、麦味噌の特徴は、香りがよいことです。そう、大麦はとても香りがよいのです。
豆麹
大豆に麹菌を付けて発酵させます。東海地方でよく使われます。
東海地方は、高温多湿で夏は味噌が酸敗しやすいのですが、豆味噌ならそんな環境にも耐えられるため、盛んにつくられました。
そして、1~3年という長期間熟成するのです。長期間の熟成で水分が飛ぶため、硬めで味が濃い気がしますが、それほど塩分は多くありません。
みそカツやみそおでんは、砂糖などの調味料を合わせることで「こってり」したイメージがついてしまったのかもしれません。
豆味噌は、ちょっと料理に入れるだけでコクがでるなど、おいしく仕上げることができます。
また、米味噌は煮立てると味が落ちますが、豆味噌は見込めば煮込むほどおいしくなるのです。
米麹
米に麹菌を付けて作ります。米味噌を使う地域は、やはり多いですね。全体の8割を占めるのが米味噌です。
私は、市販の味噌しか使っておらず、初めて麹味噌を飲んだ時、甘味があってとてもおいしかったのが、手作りを始めた理由です。
米味噌は、味にクセがないので広く使われる理由かもしれません。
米麹の作り方
意外と簡単に作ることができる味噌ですが、米麹も自分で作ることができます。その手順を解説します。
米麹作りの手順
- 米を洗って浸漬する。
- 米を水切りして蒸す。
- 米を広げて温度を下げる→アツアツのままでは、麹菌が死んでしまいます。
- 麹菌を付けて、室蓋(木の箱)に広げる
- 室蓋を重ねて室で発酵させる。
- 温度にムラがでないように上下を入れ替える→放置すると、発酵によって温度が上がるため。35~40℃がベスト。
※こんな室で、発酵が進みます。
味噌づくりの手順
初めて味噌を作ったとき、「こんなに簡単なのか!」と驚きました。
ぜひ、みなさんも作ってみて下さいね。
<材料>
- 米麹...1kg
- 塩...250g
- 蒸し大豆...750g
- 大豆の煮汁...200cc程度
- 厚手の大きい袋
<手順>
①袋に蒸し大豆を入れて、麺棒などでつぶす
②塩と米麹を混ぜる
③①と②を混ぜ合わせる。
※この時に、煮汁を加えて混ぜます
④混ぜあわせたら、味噌玉を手で握って、樽につめていきます。空気が入らないように、押し付けながら入れていきます。
最後に、ラップをかけて、空気に触れないようにします。
※空気が入ると、カビの原因になります。しっかり空気を抜いておきましょう。
まとめ
- 発酵食品で摂取しやすいのは味噌汁
- 手作り味噌が無添加でより好ましい
- 手作り味噌のメリットは材料がわかり、無添加で、塩分量を調整できる
- 家族と作ると楽しく、食育にもなる
- 味噌は米味噌、麦味噌、豆味噌があるが、地域で使われる味噌に違いがあり、それぞれ風味や味が異なる
- 手作り味噌は簡単に作ることができる
昔は、各家庭で作られていた味噌ですが、最近では子供連れの若いご家族がみんなで作ることも増えているようです。
私たちの体を作る食べ物が何でできているか、もっと関心を持って選んでいけるといいですね。